市の新型コロナ ワクチン接種予約でブラウザを弾くのはいけない。

以前に私が住む自治体の新型コロナ ウイルス(SARS-CoV-2)のワクチン接種予約ウェブサイトで祖母の接種予約を受付開始直後に済ませ、無事祖母は1回目のワクチン接種が出来た。

しかし本日、母の接種予約をしようと予約ページにログインしようとしたところ、ブラウザーが対応していないとのメッセージが出て弾かれてしまった。
大手2社のブラウザー以外は全て非対応との事。
祖母の2回目の予約情報ページにもログイン出来なくなってしまった。

市の窓口に電話で問い合わせたところ、技術担当部署に連絡して折り返し電話をするとの事だった。
嫌な予感がした。
3時間待っても電話が来ない
再び市の窓口に電話をした。
先の担当者は別の電話に出ているとして別の担当者が応対した。
もう一度状況を説明した。
どうやら昨日システムを差し替えて非対応になったそうだ。
再び折り返し電話をするとの事だった。
再び嫌な予感がした。
18時まで待ったが電話は来なかった

自分で調べたところ、未だに “User Agent” 文字列を見て対応リスト外の全てを弾くコードになっているようだった。
こうした実装は多く行われた事があったが、まずUser Agent文字列にはユーザーのプライヴァシーを侵害して情報収集と追跡が可能な問題が有り、また、本来は利用可能な筈のブラウザーの利用者を無駄に除外してしまう為、User Agent文字列で弾くような実装は非推奨とされている。
しかも近年はGoogleもAppleもこのUser Agent文字列を廃止して “User Agent Client Hints” という簡素化した仕組みに移行する予定だそうだ。
本来、ウェブサイトはユーザーのブラウザーの種類ではなく、そのブラウザーがウェブサイトが必要とする機能を実装しているかどうかをチェックして機能やページを差し替える実装にしなくてはならない。
ウェブ開発者ならば当たり前にやっているべき事だ。
私もウェブ音楽プレイヤーを実装したが、新しいAPIにブラウザーが対応しているかどうかのチェックは当然入れている。

因みに厚生労働省のコロナワクチンナビというウェブサイトや東京都内の自治体のウェブサイトはどれも私の使用しているブラウザーに対応している
当たり前である。
私の住む自治体は情けない。

ブラウザーを弾かないようにウェブサイトのコードを変えるのも5分あれば出来るような作業だ

私の方ではUAをOverrideしてブラウザーの種類を偽装し、システムを騙せばログイン出来るのだが、それは解決にはならない。
明日も市の窓口に電話をしなければならないだろう。

[2021年6月11日追記]
{
更に悪い事に、昨日までは無かった文言がウェブ予約画面に追加されていた。
システム推奨環境以外からはご予約出来ません。」との事。
本末転倒である。
システム的には完全に利用出来る筈のブラウザーをUser Agent文字列判定だけで弾く駄目な仕様は放置で、只画面に2社のブラウザー以外では使えないと嘘の文言を足して終わりとは酷い対応だ。
予想通り待てど暮せど電話が掛かって来なかったので、市役所に3度目の電話を掛けた。
ワクチン予約の専任の方が出て、私の他にも多数苦情が来ているとの事。
ワクチン接種予約サイトは業者に委託しているので対応出来るかどうか分からないそうだ。
恐らく問題のある業者に頼んでしまったのだろう。
2日前までは問題の無かったシステムを、敢えて別業者の駄目なシステムに入れ替えた経緯が謎だ。
明日ウェブサイトが直っていなかったら、こちらでUser Agent文字列を偽装してログインするしかないかもしれない。
}

[2021年6月12日追記]
{
最悪だ。
市はこのふざけたシステムを直さなかった
仕方無くUser Agent文字列を偽装してログインしたのだが、何と母が行く事が可能な施設の予約枠は全て埋まってしまっていた
市が無意味で理不尽なブラウザー差別をしたせいで、私の母はワクチンの予防接種が出来なくなってしまった。
私の住む自治体に対しては憤りを感じずには居られない。
}

[2021年6月15日追記]
{
私の住む市は未だにシステムを直していない
ウェブサイトのコードの中のブラウザーを弾く “if文” をたったの1行だけ削除するだけで解決する事なのに。
近隣の自治体のワクチン予約ウェブサイトを見て廻ったが、それらは全て普通に私のブラウザーが使える。
今日も市に問い合わせてみた。
業者には伝えてあるが、直すのは難しいとの返事。
1行のコードを削除するのが難しいとは、パソコンの初心者以下の技術しかない業者に発注したのだろうか。
単にやる気が無いだけではないだろうか。
}

[2021年6月16日追記]
{
市はシステムを業者に修正させる気が無いらしい。
再びUser Agent文字列を偽装してログインし、予約枠に空きがある医療施設を見付け、どうにか母の接種予約を済ませた
}

[2021年7月21日追記]
{
7月19日になって予約システムが更新され、事実上は私のウェブ ブラウザーが弾かれなくなったようだが、ウェブページにはGoogle、Microsoft、Appleというアメリカのプラットフォーマー企業のブラウザーが推奨環境となっており、「システム推奨環境以外からはご予約出来ません。」との注意書きが表示されている。
私が利用しているブラウザーが使えない理由は何も無いのだから、せめて「システム推奨環境以外からの利用は正常な動作を保証できません。」などとすればよいのだが、酷いものだ。
私が住む自治体の担当者に有能な人物が不足しているのだろうか。
}

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