“Ubuntu OS” で “tracker-miner-fs” を無効化する設定。

[2024年1月31日追記]
Ubuntu 22.04 LTSでの “tracker3“, “tracker-miner-fs-3“, “tracker-extract-3” を無効化する方法を記載しました。

無効化する事にした理由

私が長年愛用しているUbuntu OSですが、2021年2月5日現在の長期サポート版OSである “Ubuntu 20.04 LTS” では、ファイルの検索システムがファイルの内容まで分析するメタ検索に対応しています。

ところが、私のタワー型デスクトップPCはストレージに容量6TBのSMR(Shingled Magnetic Recording)方式のHDDという現在主流のアクセス速度が低速な装置を搭載しており、しかもファイル数が非常に多いのです。
その為、PCの起動直後にファイル検索用のインデックス(索引)読み書きの為のHDDへのアクセスが暫く続いてしまいます。
それによりウェブ ブラウザーなどの起動がややもたついて遅くなってしまいます。

今回はこれを解決したので、その設定方法を記録致します。

まず、何がPC起動直後のHDDアクセスの原因かを “システムモニター” の “プロセス” タブで確認すると、 “tracker-miner-fs“, “tracker-extract“, “tracker-store” の3つがディスクの読み書きを専有している事が判りました。

失敗した方法 (Ubuntu 20.04 LTS)

ウェブ検索で解決方法を探すと、”autostart” の “tracker” の “.desktop” ファイルに “Hidden=true” を追記するというものがありましたが、これを試したところ、私の環境では何も変化しませんでした。

成功した方法 (Ubuntu 20.04 LTS)

Ubuntu 20.04 LTSの環境では、以下のコマンドで各ユーザーの “tracker” の自動起動の無効化に成功し、起動が速くなりました。

# tracker daemonを終了する。
tracker daemon -t

# サーヴィス起動デーモン "systemd" の "tracker" をマスクして無効化する。
systemctl --user mask tracker-miner-fs.service tracker-extract.service tracker-store.service

# 不要となったインデックス ファイルとディレクトリーを削除する。
rm -rf ~/.cache/tracker ~/.local/share/tracker

但し、メタ検索は利用出来なくなりますので、メタ検索を利用する他のアプリの動作に支障を来す場合は、Ubuntu 20.04 LTS環境では以下のコマンドで有効化して下さい。

# サーヴィス起動デーモン "systemd" の "tracker" のマスクを解除して有効化する。
systemctl --user unmask tracker-miner-fs.service tracker-extract.service tracker-store.service

成功した方法 (Ubuntu 22.04 LTS)

Ubuntu 22.04 LTSでは、 “tracker” は “tracker3” となっているようです。

私のUbuntu 22.04 LTSのPC環境では、ストレージは記憶容量4TBのSATA SSDなので “tracker3” のアクセス過多による低速化は分かりませんが、寧ろ深刻な問題として、PC起動後にかなりの頻度で “tracker3” に関連するエラーが発生してバグ レポートが起動するという事態になっていました。

そこで、やはり “tracker3” を無効化する必要が有りました。

私は以下のコマンドで各ユーザーの “tracker3” の自動起動の無効化に成功しました。

# tracker3 daemonを終了する。
tracker3 daemon -t

# サーヴィス起動デーモン "systemd" の "tracker3" をマスクして無効化する。
systemctl --user mask tracker-miner-fs-3.service tracker-extract-3.service

# 不要となったインデックス ファイルとディレクトリーを削除する。
rm -rf ~/.cache/tracker3 ~/.local/share/tracker3

但し、メタ検索は利用出来なくなりますので、メタ検索を利用する他のアプリの動作に支障を来す場合は、Ubuntu 22.04 LTS環境では以下のコマンドで有効化して下さい。

# サーヴィス起動デーモン "systemd" の "tracker3" のマスクを解除して有効化する。
systemctl --user unmask tracker-miner-fs-3.service tracker-extract-3.service

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